優秀賞 「ゼロから始める夜間の防災 ~見やすいマニュアルづくり~ プレミア扇
BCP(事業継続計画)が義務化された一方で、宿直者は置かなくてもよくなり、外国籍職員が夜間勤務に入ることも珍しくなってきている、そういう状況だからこそ、誰もがすぐ理解できる、わかりやすいマニュアルが必要ではないか、こうした問題意識でプレミア扇防災委員会を中心に取り組みが行われました。(プロジェクト代表 石嵜正二)
自然災害に限らず、感染症など、多くのリスク要因がある施設運営において、現場からこのような問題意識で取り組みが始まったことが高く評価され受賞となりました。
Q1:プレミアケアアワード2024優秀賞受賞おめでとうございます。 早速ですが、ご感想をお聞かせください。
A(石嵜正二さん): 発表の場をくださり、有り難うございます。受賞においては、光栄なことと受け止めております。様々な社会的ニーズに伴い、施設の防災力が必要と感じ、このケアアワードで発信したいと思いました。
Q2:テーマについてお伺いします。「ゼロから始める夜間の防災~見やすいマニュアルづくり~」とありますが、このテーマを選ばれた理由をお聞かせください。
A:理由はいくつかありますが、昨今小さな地震も多くなってきており、ご利用者様、職員を守る上では、防災対策の必要性が高くなっている中、人数が少ない夜間帯の勤務を行う職員に不安がありました。 プレミア扇では、様々な年代の職員や外国籍の職員もいます。その中で、文字主体の既存マニュアルでは分かりにくい為、着手することにしました。又、長年『防災』に興味を持ち、前職で防火管理者として従事した経験や、地域の消防団として活動しており、人一倍防災意識は高く、この意識を少しでも共有出来ればと思いこのテーマを選びました。
Q3:発表では、資料をシンプルで見やすく感じられる部分や細部にこだわりが強く感じられました。 日本人スタッフ以外の職員にも分かりやすいマニュアルも作成できていたと思います。「実際に使う人の意見」を取り入れたマニュアルは印象的でした。作成したマニュアルの完成度はいかがでしたか?
A: 私はマニュアルの完成形はないと思っております。日々改良し、実際の災害発生時に活かすことの出来るマニュアルでないと意味はありません。写真やイラストなどを多く使用したマニュアルとなっているかと思いますが、引き続き更新をしていきたいです。
Q4:これからも「わかりやすいマニュアル」を作成し、将来的には、グループで使用可能な『パッケージ化』を目指すと宣言されていましたが、今後もその目的に向けて活動を継続されますか?
A:はい。申し上げたとおり、災害マニュアルの『パッケージ化』に取り組みます。 フォーマットは出来たと思いますので、防災委員会とも連携し随時更新を行います。そうすることで、パッケージの骨組みが整っていれば、仮に法人内で異動があった場合もスムーズに理解可能なものとなります。
Q5:この1年をアワードに取り組んだ期間を振り返っての感想、そして今後挑戦したいことなど2025年の抱負をお聞かせください。
A: アワードに取り組むにあたり、所属フロアのシフト調整頂いた部署や防災委員会の皆様の助けがなければ実行は不可能でした。今後は防災訓練でこのマニュアルを活かしていきます。個人的には、今後はさらに専門性がある防災関連の資格も学び、それを法人内で活かす事が出来ればと思っております。文字が少なくイラスト主体で構成されているイケアの家具の、取扱説明書を参考にすることで『わかりやすさ』に気づきました。本業は介護職ではありますが、周りと連携を行いながらこの目標にむけて取り組みたいです。