地域に根ざした、安心できる施設を目指して
2022.11.04
ブログをご覧の皆様、はじめまして。令和4年6月に生活相談員として入職致しました、堀越未央です。練馬区から越してきた私は、足立区の見るもの全てが新鮮で、通勤時も子供のようにきょろきょろとし、橋から見える大きな荒川、たくさんの鳥たち、キラキラ光るスカイツリー、空気が澄んだ朝には、真っ白い富士山も綺麗に見えますね。そして、プレミア扇の5階の窓から夕陽越しの舎人ライナーにうっとり・・え??無人運転?!どこで操作してるの?などなど、興味津々な毎日を送らせて頂いております。
今回のブログでは、堀越が「令和4年度 足立区総合防災訓練 福祉避難所開設、運営訓練」をご紹介させて頂きます。
世間はハロウィン真っ盛りの令和4年10月30日(日)午前中、プレミア扇の1階スペースを使用して、足立区訓練協力団体とプレミア扇が協同で、災害時を想定した「要配慮者の受入れ訓練」を実施致しました。
さっそく防災服の足立区訓練協力団体のみなさんと福祉避難所の開設が始まります。「福祉避難所」という言葉はやや聞きなれない言葉ではありますが、いざ、災害が発生した際には、自宅待機では危険と判断された際は、一次避難拠点として近所の指定されている公園や運動広場、学校の運動場、体育館に避難を行います。その中でも、特別に支援が必要な「要配慮者」を限定10組、受け入れる場所の事を「福祉避難所」と呼びます。
足立区内で福祉避難所として指定されている施設は、区内に10箇所あり、プレミア扇もその中の一つとなります。一次避難所で過ごすのが難しい方とは、幼児、赤ちゃんのいるご家族、車椅子を使用している重い身体障害をお持ちの方、精神障害の方とそのご家族など、様々なご事情があり、環境を整えて安全に少しでも不安を和らげる事が極めて重要になる方が対象とされています。
こちらは、当施設の入り口に設けられた「避難者受付所」です。
そして【本日の訓練内容】をご紹介しますと、
① 避難所の看板、受付場所の設置
② 避難者用居室として利用する居室の確認
③ 避難者用居室の通路の確保(車椅子も通れるよう幅110㎝の通路を確保します)
④ 避難者用居室からトイレまでの動線イメージ
等、少しでも避難してきた方々が、安全にストレスの少ない生活が送れる配慮を必要とされる事がよくわかります。その他にも避難者用居室から離れた場所に設置されているテントが設置されており、【プライベートテント】と呼ばれる、授乳や更衣、おむつ交換などに使われるスペースも確保されておりました。テントの正面右のポケットに「更衣中」「授乳中」と札を入れ、どなたでも必要な方が共有で使用できます。実際にプライベートテントを見学された要配慮者役の協力者の皆様からは「座れる台が欲しい。」「手すりがあるといいな。」等の貴重な意見が出ておりました。
こちらは【段ボールベッド】です。テープ類不要、たった4分で組み立てられます。福祉避難所では、段ボールベッドに要配慮者が寝て、その隣に支援者が寝るそうです。テーブルやソファーにもなりますし、実際の避難で様々な用途として使用ができます。
最後に今回の訓練に際して、参加者全員に防災記念品が渡されました。クラッカー、アルファ米、ビスコ、モンダミン等です。その他にも温めずにおいしい野菜カレーは、なんと賞味期限が5年もあります。水のいらない泡なしシャンプーは、浴室が使えない時など、手袋タイプで地肌や髪の毛をこするだけで清潔感を保持する事ができます。非常時でも、最低限度の人間らしい生活が営む事ができるよう工夫がされています。
プレミア扇では日頃より、多職種を巻き込んだ地震訓練や水害訓練など、防災委員会を中心として様々な災害を想定し訓練を行っております。災害時は誰しもが不安の渦に巻き込まれます。それでもプレミア扇がご入居者様、ご家族様、職員だけでなく、地域の皆様にも安心して避難して頂く事ができる居場所として、日々の訓練に熱を注いで参ります。